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第三者のためにする契約・決済について|不動産の地位譲渡、中間省略や三為

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第三者のためにする契約に基づく決済にあたっての注意点

第三者のためにする契約に基づく決済、通称「さんため決済」ですが、その特徴は所有権が中間者を経由せず、登記名義人から最終取得者に直接移転するという点にあります。

売買当事者は通常の決済と同じく、それぞれの契約上の買主から売主に代金を支払い、物件を引き渡しますが、一般的なさんため決済ではこれを2回、同時に行うことになります。

そこに最終取得者に対する融資や、登記名義人側の抵当権抹消が伴うこともあります。

さんため決済に立ち会う司法書士が、特に着眼しているのが、中間者から登記名義人へ確実に代金が支払われるかという点です。

その理由は、最終取得者から中間者に対して代金の支払いがなされても、その後、中間者から登記名義人に対して支払いがなされない限り、登記名義人から最終取得者に直接、所有権が移転する効果が発生せず、司法書士はその登記申請をすることができないからです。

さんため決済は、その性質上、売買当事者である最終取得者から中間者にいったん代金が支払われます。
中間者から登記名義人に振込みをするまでの時間が長くなれば、下記のような事態が発生する恐れがあります。

  1. 15時を経過したため金融機関が閉店し、登記名義人に振込みができなくなった。
  2. 中間者の口座に代金がある間に何らかの引き落としがあり、残高不足となった。
  3. 銀行が中間者に対する融資債権と、中間者の口座の代金(預金債権)を相殺したことにより、残高不足となった。
  4. 中間者の口座に対して第三者から差押があり、口座が凍結した。


このような事態が発生し、中間者の資金調達が間に合わず、登記名義人に代金を支払えなければ、最終取得者は決済当日中に自己名義の登記を受けられないことになります。

これは、最終取得者や最終取得者に対する融資銀行にとっては異常な事態といえます。
そのため、最終取得者から中間者への振込みが完了したら、中間者からはすぐに登記名義人への振込みを開始して頂く必要があります。(※)

(※)中間者の口座を経由せず、最終取得者の出金伝票による現金引き出しと、中間者の振込伝票により登記名義人に振込みをする方法もあります。

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第三者のためにする契約に基づく決済の取引関係者へのお願い

L&P司法書士法人ではさんため決済のこのような特殊性に鑑み、所有権の移転を確実に行い、取引関係者の皆様にご安心頂ける決済とするため、下記の点につき、ご協力をお願いしております。

最終取得者から中間者へのお支払いについて

  1. 登記名義人から最終取得者への所有権移転登記が申請できるだけの全ての登記関係書類が完備した後に、中間者にお支払い下さい。
  2. 最終取得者が融資を受けられる場合は、登記関係書類の完備後に融資をお受け下さい。
  3. 中間者から登記名義人にお支払いがなされ、登記名義人(担保抹消がある場合は抹消銀行)にて着金のご確認を頂けるまで、退室せずにお待ち下さい。

中間者から登記名義人へのお支払いについて

  1. 最終取得者から中間者へのお支払いの他、中間者から登記名義人へのお支払いに関する全ての伝票を一度に銀行窓口にご提出下さい。
  2. 伝票を提出する際、中間者の銀行印にお間違いがないこと等、登記名義人へのお支払いに何らの支障がないことをご確認下さい。
  3. 最終取得者から中間者へ振込みの伝票処理の手続きが始まった以後に、伝票のご返却、ご変更を希望されます場合はお声掛け下さい。振込みが完了した後の伝票の原本を司法書士にご提示下さい。
  4. 登記名義人ご自身で所定の金額が着金していることをご確認下さい。
  5. 担保抹消がある場合は、抹消銀行におかれましても、登記名義人の口座に着金したことをご確認下さい。登記名義人にて、着金の確認ができるまで、退室せずにお待ち下さい。


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参考資料

最後に、「第三者のためにする契約に基づく決済」の過去のセミナー資料を下記に掲載します。ご参照下さい。

司法書士 桑田直樹 / 神戸事務所

セミナー資料:c3e5c0086bb41fff20b99770c0d25851.pdf (lp-s.jp)

L&P司法書士法人