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2016.9.26

DV被害者等と不動産登記について

みなさまは、不動産の登記簿(登記事項証明書)をご覧になられたことがありますか?
 登記簿(登記事項証明書)には土地建物の所有者である登記名義人の住所、氏名が記載されており、誰でも法務局で手数料を支払えば取得することが出来ます。そして、自己所有の不動産を売却し、ご名義を変更する手続きをする際、登記記録上の住所から転居している場合には、登記名義人を変更する前提として、住所の変更登記をする必要があります。ところが、例えば不動産を売却しようとされる方が「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律」(以下「DV防止法」という)の支援措置を受けている被支援措置者である場合はどうでしょうか。

 せっかく現住所の秘匿措置を講じているにも関わらず、誰でも取得することが可能な登記簿(登記事項証明書)に現住所を公示しなければならないのでは、安心して不動産登記をすることができません。そのため、このような場合には、一定の要件を満たせば、登記名義人の住所の変更登記をすることを要しないとの取扱いになっています。
 また、逆に不動産を購入する場合も同様です。不動産の購入者が被支援措置者であれば、一定の要件を満たせば、住民票に記載された前住所または前々住所等で登記申請することが可能になっています。

 これらの場合 [支援措置を受けている]旨の証明書や、不動産の購入者として登記する場合は、印鑑証明書を添付して、[住民票上の住所地は配偶者等の暴力を避けるための臨時的な緊急避難地で、登記申請書に記載した住所が生活の本拠である]旨の上申書等を登記申請書に添付することになります。他にも、登記申請書等に被支援措置者の現住所が記載されている場合には、被支援措置者の申出により、住所地に関する部分を閲覧できないように制限することもできます。
 これらの制度は、DV防止法の被支援措置者だけでなく、ストーカー行為等の規制等に関する法律、児童虐待の防止等に関する法律の被害者についても同様の取扱いになっています。

 不動産登記制度というのは、みなさまの大切な権利を守るためのものであり、どなたでも安心してご利用して頂ける制度です。上記以外でも、登記手続きでお困りのことがございましたら、お気軽にL&P司法書士法人までご相談くださいませ。

(深木祐介/神戸事務所)

L&P司法書士法人