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2017.10.07

障害者等福祉信託[親なき後支援信託]について

「親なき後問題」という言葉をお聞きになられたことはございますか?
 障害(精神障害や身体障害等)を持つお子様がいる親御さんや、浪費者のため財産管理を自身で行うことができないお子様がいる親御さんが亡くなってしまった場合に、その後のお子様の支援等はどうなってしまうのかという問題のことを言います。
 上記のような不安を抱えている親御さんはたくさんいらっしゃると思われます。このような不安への対策の一つとして民事信託という制度を利用した「障害者福祉(支援)信託」の活用方法をご紹介させていただきます。

 民事信託とは、資産保有者≪委託者≫が契約によって、信頼できる相手≪受託者≫に対し、資産(不動産・預貯金・有価証券等)を移転し、一定の目的(信託目的)に従って、受託者が特定の人≪受益者≫のために、その資産(信託財産)を管理・処分することをいいます。
 簡単に言うと、自分の財産を「誰に」「どのような目的で」「いつ」渡すのかを、契約で定めておき、その財産を管理・処分できる権利を信頼できる相手に移し、確実に実行させていくことです。

【具体的事案】
 父親Aには長男C・次男Dがいます。次男Dには障害があり自身で金銭管理等を行うことは難しい状況です。Aは自分が亡くなってしまった場合、Dの暮らしはどうなってしまうのかという不安が拭いきれません。Aは賃貸物件を所有しており、賃料収入がありますので、自身(A)が亡くなった後もその収入でDが暮らしていければと考えております。

【信託活用の一例】
 資産保有者であるAを≪委託者≫、管理を託されたCを≪受託者≫、賃料収入を受けるAを一次≪受益者≫、Aが亡くなった場合はDを二次≪受益者≫として信託契約を締結しておきます。本信託契約により、Aが亡くなってしまった後もCが財産管理を行うことができ、また、Cには自身の財産とは分別して信託財産を管理しなければならない義務が発生しますので、Dの財産とCの財産が混在することを回避できます。契約締結の際に帰属権利者(信託契約の満了時に財産を受け取る人)をCとしておけば管理をするCにも最終的に財産を渡すことができます。

 民事信託の利用により、様々な活用方法が考えられます。興味や関心のある方はぜひL&P司法書士法人までご相談ください。

(司法書士 和田昌雄/大阪事務所)
L&P司法書士法人