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2022.10.13

取引先の社内勉強会の講師を務めました。~仮換地上の分譲マンション建築・販売~

先日、マンションデベロッパー・販売会社の社内勉強会の講師を務めさせて頂く機会がありました。

 

お話ししました内容は、土地区画整理事業における仮換地上に分譲マンションを建築し、販売するにあたって、事業主・販売会社が留意すべき点についてです。

取り上げた事例は、

①:事業主が区画整理における従前地の所有権を取得

②:それに対応する仮換地上にマンションを建築、販売

③:換地処分前に購入者に引渡

④:③の後に換地処分がなされた、というものです。

 

土地区画整理事業においては、区画整理の進行の時期に応じてマンションの敷地となる土地の呼び方が「従前地」、「仮換地」、「換地」と変わり、使用収益できる土地の範囲が指定されます。

また、将来実施される換地処分の時まで、土地(換地)の面積は確定しませんし、換地処分時には区画整理の施行者(一般的には市役所)から精算金の交付や徴収の可能性があるため、購入希望者にとっては制度や手続きが分かりにくく、販売時には丁寧な説明が求められます。

 

一方、事業主の目線では、新築した分譲マンションの引渡の時期と、区画整理の地区全体の換地処分による登記嘱託の時期(登記閉鎖期間(※))が重なると、登記閉鎖期間が終了するまでは、事実上、マンションの引渡ができなくなってしまうことから、いつもに増して工事の工程管理が求められます。

※一般的には3か月程度といわれています。


このように、仮換地上に分譲マンションを建築する場合(特に換地処分の時期が引渡の時期と近い場合)には、様々な点で留意しておく点があります。

 

なお、購入者に住宅ローンを融資する予定の銀行からは、「換地処分の前も後も、抵当権の効力は土地に及ぶのか?担保物件となりえるのか?」といった質問が寄せられることがあります。

これについては、専有部分に抵当権設定を行えば、通常の分譲マンション(敷地権付区分建物)と同様、

①換地処分前は、敷地権である従前地に抵当権の効力は及ぶ、

②換地処分後は、その効果として、換地処分の公告があった日の翌日から換地は従前地とみなされるため(土地区画整理法104条1項)、従前地の抵当権の効力は敷地権である換地に及ぶ、

ということになります。

そのため、担保物件として問題はないということになります。

 

(神戸事務所 司法書士 桑田直樹)

L&P司法書士法人